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ウナギやマグロって本当に身近なもの? ── なごや環境大学共育講座「食糧問題から見えてくる生物多様性」(第1回)

なごや環境大学共育講座 食糧問題から見えてくる生物多様性
〜ポスト・グローバリゼーションの可能性を探る〜
第1回 安いウナギやエビはどこからくるのか?
─ "いつでも、どこでも、お手軽に"が世界を壊す ─
講師:井田徹治(共同通信科学部編集員)
日時:2009.05.30 (土)
場所:名古屋市市政資料館
企画:生物多様性フォーラム


今回は『ウナギ 地球環境を語る魚』(岩波新書)などの著者である井田徹治さんを講師に迎え、マグロやウナギの状況から生物多様性について学びました。
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今回は『ウナギ 地球環境を語る魚』(岩波新書)などの著者である井田徹治さんを講師に迎え、マグロやウナギの状況から生物多様性について学びました。
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講師の井田徹治さん

FAO(国連食糧農業機関)2008年度版漁業白書によると、水産物の半分以上が獲りすぎの状態であり、マグロのほとんどは過剰な漁獲か、枯渇資源に位置づけられているそうです。このような状況にも関わらず、回転寿司でもスーパーでもマグロをよく見かけます。なぜなら日本は世界中からマグロを輸入しているからなのです。実際、日本がマグロを輸入している国は、1985年の33カ国から2002年の70カ国と倍以上になっています。

そして輸入マグロの7〜8割は蓄養マグロです。マグロの養殖は難しいため、生きたマグロを大量に捕獲し生け簀で3カ月ほど育てる蓄養を行うそうです。それにより脂の乗ったマグロを大量に生産することが出来、安くトロが食べられるようになったとのことでした。しかし、親になる魚がいなくなれば蓄養の元になる魚も生まれません。このままマグロを獲りすぎれば絶滅するのは時間の問題です。
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またウナギも、川ではほとんど見られなくなったにも関わらず、以前より気軽に食べられるようになってきました。ウナギも世界中から輸入しているからです。なんと漁獲高の7割を日本で消費しているそうです。しかしながら世界中でその量は減少しており、絶滅危惧種といってよい位の状況になっているとのことでした。ウナギの養殖はマグロ以上に難しく、マグロ同様蓄養に頼るしかありません。自然界のウナギがいなくなるということは蓄養をすることもできなくなるということです。


このような現象は他の魚でも起こっているのですが、自分の国で獲れなければ他から輸入してくるため、魚が減少していっているのが見えなくなっているのです。例えばタラのように、タラが獲れなくなればメルルーサ、ホキというように魚種を変えたり、エビのように、台湾の養殖が崩壊すればタイ、ベトナムというように養殖の場所を変えたり。そうやって世界中から供給し続けられるため、私達はいつでも気軽に手に入れられるということが分かりました。

グローバリゼーションが多くの魚の絶滅の危機、つまり生物多様性の危機を隠しています。今は魚種や漁場を変えながら供給されていてもいずれ全ての漁場がダメになる時が来ます。その時気付いても手遅れです。今すぐ対策をとる必要があります。

といっても私達に出来ることがあるのだろうかと不安になりましたが、海のエコマークであるMSCのついた商品を購入すること、ネットなどで危機に瀕する魚の情報を収集し購入しないようにすること、なるべく地元のものを選ぶようにすることなど色々あるとのことでした。

小さなことかもしれませんが、大消費国、大漁業国である日本全体が取り組めば大きな動きになります。井田さんのお話にあったように、遠くの海で起こっていることに思いをめぐらせることは難しいことだと思います。でも、マグロやウナギなど身近だと思っているものが本当はどこから来ているのか、どうしてそのように遠くからやってくることになったのか周りの人に伝えて知ってもらうことが、遠くの海で起こっていることを身近に考えられるようになることにつながると思いました。
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(なつ)

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